第46回「影に輪郭を与える ― Designer AKI」

fucicaとして初めてのお洋服をつくると決めたとき、真っ先に浮かんだのが、デザイナーのAKIさんでした。

AKIさんは、洋服のデザインだけでなく、これまでfucicaの写真も撮ってくださっている方です。

独学とは思えないほど凛とした、静かな強さを宿す写真。

彼女には、根本的にぶれない審美眼があります。

fucicaを誰よりも近くで見ながら、同時に少し距離を置いて俯瞰してくれる人。

だからこそ、この10周年の「KOROMO」は、一緒に作りたいと思いました。

今回お伝えしたのは、

「凛と咲く、影」というコンセプトと、

私の中にぼんやりと浮かんでいた輪郭だけ。

正直に言えば、

“この情報量で伝わるだろうか”と少しドキドキしていました。

けれど返ってきたデザインは、

まさに直感で「これだ」と思えるものでした。


サンプルが出来上がり、フィッティングをした際に驚いたことは、

服の全体のデザインは然ることながら、縫い方や裾の処理、首まわりや、

スリーブの角度を1センチ単位で最終仕上げに向かって検証する精度の高さと無駄のない議論。

「仕事ってこうあるべきだよね」と、ふと感じた瞬間が何度もありました。

クールに見えて、

実はとても紳士的で、

愛情深く、

料理と音楽と猫を愛する人。

そんなAKIさんが、

fucicaの、私の、思いや世界観を大事にしデザインしてくれたお洋服たちをぜひ。

【Designer】 Aki Nemoto(MeisMe)

文化服装学院服装科卒業。セレクトショップにてウィメンズレーベルの販売、商品企画、バイイング、ディレクションを10年間経験。

2019年にウィメンズブランド「CONN」を設立し、クリエイティブディレクションから生産管理までを統括。

現在は自身のブランド「MeisMe」を展開しながら、舞台や映像作品、ユニフォームなど多分野で衣装制作を手がけている。

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